[資料] 調性・転調・平均律 ― 基本概念の定義


□ 基本概念の定義*1



  • 〈調性〉
    • 広義: 支配的な中心音をもつ音体系
    • 狭義: 長調短調いずれかの主和音をもつ和声的な音体系
    • 長調
      • 長音階からなる楽曲の調
        • 長音階: いわゆる「ドレミファソラシド」。つまり、第3音・4音と、第7音・8音のあいだが半音、残りは全音の間隔で配列される。

          【譜例】 ハ長調音階。下線で表示した部分が半音
           

    • 短調
      • 短音階からなる楽曲の調
        • 短音階: いわゆる「ドレミファソラシド」のうち、第2音・3音(レ・ミ)と、第5音・6音(ソ・ラ)のあいだが半音、残りは全音の間隔で配列される。

          【譜例】 イ短調音階。下線で表示した部分が半音
          
 
          【試聴】 → イ短調音階*2 





  • 〈転調〉: 曲の途中で、ある調(先行調)から別の調(後続調)に変わること。古典的な転調の場合、先行調と後続調の両者に共有されている和音が蝶番の役割を果たす。

  【譜例】*3
   転調(Modulation)と表示された部分で、ハ長調からト長調への転調が生じている。
   その際、二番目の和音は、先行するハ長調のI和音と、後続するト長調のVI和音という、
   二つの機能を担うことで、転調を架橋する役割を果たしている。

    譜例





  【試聴】*4
    → 純正律と平均律によるハ長調音階 
    → 純正律と平均律によるド-ミ-ソの和音






  *

































































































































































































*1: 参考文献: 『新編 音楽中辞典』(音楽之友社、2002年)。

*2: 出典: http://en.wikipedia.org/wiki/Minor_scale 内。

*3: 出典: http://fr.wikipedia.org/wiki/Modulation_(musique) 内。

*4: 出典: ja.wikipedia.org/ →「純正律」 内。